英国風パブ クラスターか 仙台で新たに1人の感染判明

仙台市は30日、市内在住の30代女性銀行員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。女性行員は20日に青葉区の英国風パブを訪れ、27日に感染が判明した由利本荘市の外国語指導助手(ALT)2人らと飲食を共にした。
 同店の利用客の感染確認は5人目で、市は「クラスター(感染者の集団)の可能性がある」と指摘。20、21日の利用客全員に対し、県と市が設置した相談窓口「コールセンター」への連絡を呼び掛けている。
 市などによると、女性行員はきらやか銀行仙台卸町支店(若林区)に勤める。20日午後11時~21日午前2時、英国風パブ「HUB仙台一番町四丁目店」を友人と訪れ、ALTを含む8人のグループと一定時間、一緒に飲食した。
 28日に発熱などの症状があり、ALTに連絡したところ感染を伝えられ、帰国者・接触者相談センターに相談。29日に帰国者・接触者外来を受診し、30日に検査で陽性と判明した。
 現在は市内の感染症指定医療機関に入院し、重篤な状況ではないという。発症2週間前に海外渡航歴はなく、発症後は自宅で療養していた。市内の感染確認は計4人となった。
 29日にはいずれも市内在住で、宮城県内の私立学校に勤める外国籍の30代女性教諭、30代男性会社員の感染が確認された。2人は20日に同店で、ALTのグループと5分程度の立ち話をした。女性教諭は21日もALTと同店で飲食した。
 女性行員は女性教諭、男性会社員のグループと別に来店した。市は回復状況を見ながら詳しい行動歴と濃厚接触者の把握を急ぐ。
 きらやか銀は30日、仙台卸町支店を臨時休業にした。消毒作業などをし、現時点では4月3日の営業再開を目指す見通し。
 市がコールセンターへの連絡を呼び掛けているのは、20日正午~22日午前2時の来店客。連絡先は022(211)3883。

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