【AFP=時事】英国政府は19日、「ナンパ講師」として各国で講演を行っている米国人のジュリアン・ブランク(Julien Blanc)氏の入国を認めないことを決めた。英国では、同氏が「身体的・精神的な虐待」を助長しているとして入国拒否を求める請願に16万人近くが署名していた。
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リン・フェザーストーン(Lynne Featherstone)内務閣外大臣は、ブランク氏にビザ(査証)を発給すれば、「性暴力や性的嫌がらせの増加を招いていただろう」と述べ、「ブランク氏がわが国に上陸しなくなったことを喜ばしく思う」と付け足した。
リアル・ソーシャル・ダイナミクス(Real Social Dynamics)社の「エグゼクティブコーチ」を務めるスイス系米国人のブランク氏は、女性のひきつけ方を男性たちに教えていると主張しているが、同氏が教授する手法については、虐待的だとの批判が多くの人々から上がっている。英国には、世界各国での講演活動の一環として21日に入国する予定だった。
英当局に対しては、「公共の利益に資さない」との理由でブランク氏へのビザの発給を求める声が上がり、署名募集サイト「change.org」で立ち上げられた請願活動には15万8000人が署名した。
ブランク氏は今年、オーストラリアを訪問した際にも、抗議が殺到したことによりビザが取り消され、滞在の短縮を余儀なくされた。カナダ当局も現在、同様の措置を検討している。
ブランク氏は今週、米CNNテレビとのインタビューで、「僕が気分を害してしまった人たちに謝罪したい」と語っている。一方で、同氏が女性の首を絞める写真や、女性を支配する方法としての暴力を推奨するかのような発言は、「文脈から切り離されて」伝えられており、「ユーモアを狙ったひどい試み」だったと釈明。「人付き合いが苦手な男性たちに、女性とうまく話したり、関係を持ったりできるよう、自信をつける方法を教えている」と主張した。【翻訳編集】 AFPBB News