仙台白百合学園小(仙台市泉区)は来年度入学の新1年生から、英語で他教科を学ぶ「内容言語統合型学習(CLIL)」を取り入れたコースを東北で初めて設置する。語学習得にとどまらず、グローバル社会で活躍できる論理的思考力を育む狙いがある。
CLILは欧州連合(EU)で非母国語の教育に広く導入。ペアやグループ活動で、課題発見力や解決力をつけさせるのが特長だ。
1学年の定員70人のうちCLILコースは20人。週に4時間、英語で算数を学ぶ。授業はネーティブの教諭とバイリンガルの日本人教諭の2人で行う。以前からある週2時間の英語の授業と合わせて、毎日英語に触れる環境をつくる。
同小は1961年の開校から英語教育に力を入れてきた。渡辺瑞穂校長は「ただ英語を話せるだけではなく、自発性やコミュニケーション力を育てる。一歩進んだ学び方や教え方を取り入れ、保護者の意識の高まりに応えたい」と話す。
文部科学省が2020年度を目標に小学3年からの英語必修化、5年からの正式教科化を進める中、同小をはじめ仙台市内にある私立小3校はいずれも英語教育の充実に取り組む。
来春には、同様に英語で他教科を学ぶ「イマージョン教育」を手掛けるホライゾン学園(横浜市)が泉区に私立小を開校。算数や理科など教科の5~6割を英語で指導する。