茨城県、住宅侵入窃盗の犯罪率が全国平均の3倍 全国ワースト

今年1月から4月末に茨城県内で確認された空き巣や忍び込みなど住宅侵入窃盗は638件に上り、人口10万人当たりの認知件数(犯罪率)は22.0件と全国平均(8.0件)の約3倍で、全国ワーストだったことが茨城県警のまとめで分かった。

同県警生活安全総務課によると、住宅侵入窃盗は昨年1年間で2147件で全国ワースト8位。犯罪率は73.9件で、平成26年から4年連続のワーストだった。今年4月末時点の件数は前年同期より31件増えており、同課は住宅侵入窃盗が特に増える夏に向けて施錠の徹底などを呼びかけている。

犯行の手口は、不在時を狙う空き巣が約7割を占めるが、就寝中に侵入する忍び込みも3割近くあり、同課は「住宅内で犯人と遭遇した場合、強盗殺人など命に関わる事件になりかねない」と警鐘を鳴らす。

25年から29年の統計によると、被害に遭った住宅は無施錠の窓や扉から侵入されたケースが最多で、特に夏季(6~9月)は5割を超えている。同課は「暑いので窓を開ける機会は増えると思うが、こまめに施錠することを忘れないでほしい」と注意を促し、「就寝の際も冷房などを上手に使って、窓を開けたままにしないように心がけてほしい」と呼びかけている。

都市防犯研究センターの報告書では「どれくらいの時間がかかれば侵入をあきらめるか」の問いに対し、「2~5分」と回答する窃盗犯が約5割、「2分」と答えたのが約2割となっており、「侵入口の防犯設備が『5分』耐えることができれば約7割の泥棒が侵入を諦める」としている。

同課の担当者は「無施錠の次に、窓ガラスなどを割っての侵入が多いので、鍵を2重にしたり、防犯フィルムで窓を強化したりして、侵入に時間がかかるように対策をしてほしい」と話し、夜間の対策には「センサーライトが比較的簡単に設置できて効果的だ」としている。(永井大輔)

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