プロ野球の独立リーグ「ルートインBCリーグ」に、県内を拠点とする球団が参入する見通しとなった。球団設立を中心となって進めてきたウェブ制作会社社長の山根将大(まさひろ)さん(29)らが19日、県庁で記者会見し、リーグへの正式加盟に向けた「県民球団設立準備室」の開設を発表。県内初のプロ球団として、平成30年の参戦を目指す。
ひたちなか市出身の山根さんは水戸市の常磐大高野球部で捕手を務め、進学した中央大でも準硬式野球部に所属。卒業後は野球と関係のない配送会社に就職したが、赴任先の長野県でリーグに加盟する「信濃グランセローズ」に出会う。地域に密着した活動で県民に愛される様子を見た山根さんは「茨城にもこんな球団があれば」と感じ、昨年夏にひたちなか市に帰郷。ウェブ制作会社「アドバンフォース」の起業と同時に球団設立の準備も始めたという。
準備室はアドバンフォースに置かれ、同社が母体となって今後、球団を設立する予定。リーグへの正式加盟が来年6月末までにリーグの代表者会議で決まれば、合同トライアウト(入団テスト)などで選手を集める。チーム名は、アドバンフォースのホームページなどで募集する予定だ。ただ、リーグに正式加盟するには1億円前後の資本金を用意し、リーグの規定を満たす観客を2千人以上収容できる球場も整備しなければならず、ハードルは高い。
19日に、リーグの村山哲二代表と準加盟認定書に調印した山根さんは、記者会見で「大好きな野球を通じて、地元の活性化に貢献したい」と抱負を語った。
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