荒浜でバーベキュー、閖上でサイクリング 仙台・名取の魅力発信へ

東日本大震災の津波で被災した仙台、名取両市の沿岸部の活性化を目指す実証事業「せんだい・なとりの今 魅力再発見」が27日、始まった。体験コンテンツを軸に、面として魅力を発信し交流人口拡大を図る。新型コロナウイルス収束後の訪日外国人旅行者(インバウンド)回復も見据え、事業者間の連携や観光素材の磨き上げを進める。

 期間は12月までで、観光庁の補助金1500万円を活用。両市などの官民20の事業者・団体が連携する。
 体験コンテンツとして、名取市サイクルスポーツセンターは「閖上周遊」「荒浜貞山堀周遊」といった四つの新たなサイクリングコースを提案。若林区荒浜の「JRフルーツパーク仙台あらはま」は両市産の食材などを使った「地産地消バーベキュー」を実施する。ほかに貞山運河体験や、「食と文化の学び」などのテーマが計画されている。
 10月22日~12月26日、スマートフォンを活用したスタンプラリーを実施。台湾人ら向けのバーチャルツアーなども予定している。
 27日に仙台市内であった概要説明会で、幹事を務める仙台ターミナルビル(仙台市)の松崎哲士郎社長は「コロナ下で観光は厳しい。来年、再来年に向け、域内から活性化に取り組みたい」と話した。

サイクリングコースなどの説明をする名取市サイクルスポーツセンターの担当者=仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台
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