政府は22日、第3次安倍晋三改造内閣の目玉政策「1億総活躍社会の実現」に向けた具体策を話し合う「1億総活躍国民会議」の民間議員に、タレントの菊 池桃子氏を充てる方針を固めた。菊池氏は元アイドルとしての知名度に加え、子育てとタレント業を両立し、労働問題にも強い思い入れがあるなど「1億総活 躍」を体現する第一人者として白羽の矢が立った。
加藤勝信1億総活躍担当相が23日の記者会見で、国民会議のメンバーを発表する。
民間議員に内定した菊池氏は、タレント業の傍ら、平成24年から母校の戸板女子短大の客員教授に就任し、労働分野の講義を担当。同年には法政大大学院で 雇用問題を専攻し、修士号も取得している。長女が乳児期に脳梗塞になり、左手足にまひが残った経験から、障害者問題にも造詣が深い。
このほか民間議員には、「消滅可能性都市」の問題を提起した「日本創成会議」座長の増田寛也元総務相のほか、経団連の榊原定征会長、日本商工会議所の三村明夫会頭、日本総合研究所の高橋進理事長、慶応大の樋口美雄教授らも内定した。民間議員は十数人になる見通しだ。
有識者以外には、安倍晋三首相や加藤氏、甘利明経済再生担当相、石破茂地方創生担当相ら関係閣僚が参加する。国民会議は29日に初会合を開催する方向で最終調整している。
政府は国民会議の議論を踏まえ、11月にも緊急対策第1弾をまとめ、来春には具体的な政策パッケージとなる「ニッポン1億総活躍プラン」を策定する。