ゴミ回収施設で見つかった現金1000万円。「なくした」「捨ててしまった」など、持ち主と名乗る人が10人以上も出てきて、大混乱となっている。
資源ゴミから大量の一万円札
1000万円が見つかったのは、2023年1月30日。場所は、札幌市北区の資源ゴミ回収施設だ。
ゴミの中から大量の一万円札が見つかり、枚数を確認したところ、ピッタリ1000万円だったという。
発見したゴミ回収業者は、その日のうちに、落とし物として警察署に届けた。
しかし、持ち主が名乗り出なかったため、警察は発見から20日以上がたった2月21日に「落とし物」として公表。
すると、1000万円の持ち主は「私かもしれない」という人が、警察が公表した翌日の22日までに5人、24日の正午までにさらに3人、27日までにさらに3人、そして、28日までに新たに1人増えて、あわせて12人も名乗り出てきてしまった。
「私かもしれない」12人…その“言い分”は
言い分は、様々だ。例えば…
「北海道旅行中に1000万円をなくした」
「酔って500万円なくしました」
「ポケットから20万円なくした」
一方で、こんな具体的な説明もあった。
「認知症の祖父母が一緒にゴミに捨てたんじゃないか」
「家のクローゼットに現金1000万円をしまっていたけど見当たらない。ゴミとして捨ててしまったかも」
「車で買い物に出て、駐車場から徒歩で移動中、新聞紙にくるんだ1000万円を落とした」
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そして中には、こんな人もいた。
「知人に『なくしてないか?』と言われて問い合わせた」
連絡した本人は現金を捨てた記憶がないという。
警察は9件を受理、落とし主特定へ
今回の1000万円騒動を地元の札幌市民はどう感じているのか、取材するとこんな声がきかれた。
「ひとり以上の人が出るっていうのは、なんかウソついて言ってきてるんじゃないかなって。こういう世の中だからね、やっぱり。お金に困ってる人がたくさんいるから、そういうことも考えたんじゃないかしらね」
「バレるというか…捜査すれば分かること。なんでわざわざ名乗り上げるんだろうな。下心があるっていうか、あわよくば自分のものに的な感じがあるのかな。恥ずかしいな」
問い合わせのあった12件のうち9件は、遺失物届けとして受理したという。
どういう状況で捨てられていたのかなど、詳しい状況は公表されていない。警察は、ゴミの回収ルートや現金の特徴が申告者の説明と一致しているかなど、落とし主の特定を進めている。
ちなみに北海道では、2022年1年間におよそ7億円が拾われていて、持ち主の元に戻ったはおよそ4億7000万円。
今回の現金1000万円は、4月30日までに持ち主が判明しない場合、5月1日以降に「拾い主」である札幌市が受け取ることができるという。
(「イット!」3月1日放送より)