蔵王の樹氷が40年で消滅? 温暖化で山形大教授が指摘

山形、宮城両県にまたがる蔵王連峰の冬の風物詩「樹氷」が、地球温暖化の影響で40年以内に姿を消す可能性があるとの研究結果を山形大の柳沢文孝教授(地球化学)らがまとめ、10日に山形市で開かれた講演会で発表した。
 樹氷は、針葉樹に強風で吹き付けられた空気中の水分が凍り付き、その上に雪が付着してできる。柳沢教授らが調査したところ、昭和40年から観測できる地点の標高が約200メートル上がり、現在は山頂付近に達しているという。
 柳沢教授は、山頂付近(約1600メートル)の気温が約80年間で2度以上上昇したと推定。「このままのペースで温暖化が進めば40年以内に山頂の気温がさらに1度上がり、樹氷はなくなってしまう」と警鐘を鳴らした。

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