藤崎と仙台三越は29日~7月2日、両百貨店が立地する仙台市青葉区一番町で共同集客イベントを開く。ともに夏物セールを例年より2週間遅い7月13日に始める予定で、客足が鈍る恐れのある6月下旬から7月上旬の集客を図る狙い。併せて改装などが相次ぐJR仙台駅周辺の大型店への対抗策として、一番町全体への注目度を高める戦略だ。
催し名は「三越×藤崎 夏まつり」。共同での取り組みは2008年11月以来約4年ぶり。今回は「一緒に行こうよ一番町」をテーマに掲げる。
30日と7月1日は、両店の店頭で輪投げや射的などの縁日を行う。紙芝居やジャグリングなどのパフォーマンスも披露される。
29日には藤崎でハイビスカス、仙台三越がホオズキを1鉢1050円で販売。売上金は「東日本大震災みやぎこども育英基金」に全額寄付する。
両百貨店では期間中、テナントとして入るパンと菓子のそれぞれの専門店が互いの商品を詰め合わせた「コラボフード」も販売する。各専門店で数量限定で扱い、食べ比べできるようにする。ほかに期間内だけの特製スイーツも発売する。
仙台三越はことし、三越伊勢丹グループの方針に沿って、夏物のクリアランスセールのスタートを例年の7月1日から13日に遅らせることを決めた。セールと消費者の季節感のずれ解消が目的。藤崎も独自に検討し、13日開始とした。
仙台駅周辺では、エスパルが改装を終了し、家電量販店のヨドバシカメラも新店舗に移転するなど集客を増している。藤崎と仙台三越は対抗策が必要と判断した。
両百貨店は「夏まつりを通じて東日本大震災からの復興のお手伝いをしながら、一番町のにぎわいを創出したい」としている。