衆院選挙区どう変わる? 「10増10減」影響は仙台市内でも

 15日公示、27日投開票の衆院選は、2022年の公選法改正に伴う小選挙区定数の10増10減が初めて反映されます。東北では宮城県が5選挙区、福島県が4選挙区に各1減となり、仙台市内の一部でも区割りが変わります。意中の候補に一票を投じるため、改めて住んでいる市町村が含まれる選挙区を確認しましょう。(編集部デジタル班・藤沢和久)

 小選挙区は全国で289議席(選挙区)と、衆院全体(465議席)の約6割を占めます。2020年の国勢調査人口を基に「アダムズ方式」で計算した結果、埼玉など5都県で計10議席増え、宮城、福島など10県で計10議席減りました。

 アダムズ方式は人口に応じて都道府県ごとに議席を割り振る方式で、米国の第6代大統領ジョン・アダムズが提唱したとされます。前回までは「1人別枠方式」で、都道府県にまず1議席を配ってから残りを人口比で配分していました。

 アダムズ方式はより人口を反映しやすく「一票の格差」が是正されます。

宮城 県北中心に再編

衆院の選挙区(宮城)

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 宮城では仙台より北の旧4~6区が新4、5区になります。新4区は石巻、塩釜、多賀城、東松島、富谷の5市と松島、七ケ浜、利府、大和、大郷、女川の6町に大衡村を加えた12市町村で構成されます。

 新5区は気仙沼、登米、栗原、大崎の4市と色麻、加美、涌谷、美里、南三陸の5町になります。合併前の旧市町によって旧5、6区に分かれていた大崎市は、全域が新5区にまとまりました。

 仙台市で唯一、旧3区だった太白区秋保地区は太白区の他地域と同じ1区に移ります。この改定で、同じ市区町村内で衆院の選挙区が分かれる地域は、東北から姿を消しました。

福島 ほぼ全面改定

衆院の選挙区(福島)

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 福島はほぼ全面的に区割りが変わります。福島市などの1区は相馬など4市町が外れ、二本松など3市町が旧2区から編入されます。2区は旧3区だった田村市などが編入されます。

 旧4区だった会津地方が新3区となり、白河市など旧3区の一部が加わります。旧1区と旧5区に分かれていた浜通りが新4区になります。

 青森、岩手、秋田、山形の各県は改正前後で定数や区割りは変わりません。

比例東北は1減

 政党名で投票する比例代表でもブロック定数の見直しがあります。東北、北陸信越、中国の各ブロックで1人ずつ減り、南関東ブロックで1、東京都ブロックで2増えます。東北の小選挙区は計21、比例定数は12となります。

青森

衆院の選挙区(青森)

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岩手

衆院の選挙区(岩手)

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秋田

衆院の選挙区(秋田)

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山形

衆院の選挙区(山形)
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