行動追跡によるターゲット広告は制限すべきか?

USA Today と Gallup が最近実施した共同世論調査の結果によると、消費者の Web 行動を広告主が追跡できないようにすることについて、消費者の強い賛同があると明らかになった。現在、米国の議員らは Web サーフィンをしている消費者の個人情報収集に関して、その範囲を制限する「追跡拒否」の法制化を論じている。
米連邦取引委員会 (FTC) は、自ら意思を示すことで原則的にオンライン追跡を拒否できる手段を検討中だ。これは、勧誘電話を拒否するリスト方式と同じ形でもある。広告業界のニュースサイト AdWeek は19日付けの記事で、追跡広告を用いる分野は11億ドル規模に急成長しているが、上述した追跡拒否手段は同業界にとって、「終末の訪れ」になるだろうと述べている。
世論調査の結果によれば、インターネット ユーザーの67%は、アクセスした Web サイトの情報に基づいて、広告の内容をユーザーの関心に適合させる手法を広告主に認めるべきではないと回答した。また、Web サイトを無料で利用し続ける上で、プライバシ侵害の可能性もはらむこの種の広告を正当化できるかという質問に対しては、およそ61%の回答者が理にかなうものではないと答えた。
一方、広告主にとって救いとなる材料もあった。米国人の若年層と富裕層では、選択が可能ならば、あらゆる広告主にターゲット化を全面的に認めるか拒否するかという形よりも、自分たちが選んだ広告主に対してターゲット広告を認める方が良いとする回答者が多かった。調査対象となったインターネット ユーザー全体では、47%の回答者が、自分たちの選んだ広告主によるターゲット広告を認めることに賛成している。一方で、最も年齢が高い層と最も収入が少ない層では、ターゲット広告を一切認めないという傾向を示した。

タイトルとURLをコピーしました