衝突前に自動ブレーキ、新装置搭載へ…三菱自

 三菱自動車は5日、前方の車に衝突しそうになると自動でブレーキがかかる衝突防止装置を開発し、10月から順次搭載すると発表した。
 装置の価格は10万円以下に抑える方針で、富士重工業の衝突防止装置「アイサイト」(10万5000円)を下回り、国内で最も安い水準となる。安全装備を巡る価格競争が本格化しそうだ。
 三菱自はまず、10月に発売する新型SUV(スポーツ用多目的車)「アウトランダー」への搭載を可能とする。その後、小型車を含めた幅広い車種への採用を検討する。三菱自の装置は、車の前方からレーダーを照射して車間距離を計測する仕組みで、時速30キロ・メートル以下であれば衝突する前に停止できる。
 各社は2000年代から衝突防止装置の実用化を進めてきた。当初は装置が高額で“高級車限定”の技術だったが、富士重が大衆車にもアイサイトを採用し、認知が広まった。三菱自は、量産効果で価格を引き下げ、将来的には標準装備としたい考えを示した。

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