被災地アイドル「SCK45」 来月デビュー

宮城県気仙沼市内などの小学生から高校生までの女子がアイドルグループ「SCK45」を結成し、11月上旬のデビューに向けて練習に励んでいる。東日本大震災の津波で自宅が流されたメンバーもいるが、「歌うことで、支援を寄せてくれた全国の方々に感謝の思いを伝えたい」と意気込んでいる。
 SCKは、気仙沼で復興に取り組む団体「SimCity(シムシティ)気仙沼」が「子どもを笑顔にすることでまちを元気にしよう」と企画。「SCK」は団体名の頭文字、「45」は地域を縦断する国道45号から取った。
 メンバーは、応募した気仙沼市や宮城県南三陸町在住の小4~高3の女の子12人。今月中旬から全体ミーティングを行い、オリジナルのデビュー曲の練習に汗を流している。
 デビュー曲の「One Way Street」(仮題)は、「一方通行の道を進むように、前を向いて歩こう」という思いを込めた。
 歌詞には「響け! ありがとうの言葉」「涙はふいた 前に進もう」など、全国からの支援に対する感謝の思いや、震災を乗り越えて前向きに生きる決意が、ちりばめられている。
 11月3日に同市波路上のスーパー「クリエみうら」駐車場で開かれるライブイベント「お伊勢浜らいぶふぇすた」に出演し、デビュー曲を披露する。老人ホームを慰問したり、イベントに参加したりする計画もある。
 自宅が津波で被災したメンバーの小野寺涼花さん(14)=気仙沼市面瀬中2年=は「歌が大好きなので参加した。みんなで練習に励み、最高のステージにしたい」と張り切る。
 仕掛け人でシムシティ気仙沼代表の阿部健一さん(49)は「子どもたちが笑顔を取り戻せば、大人もつられて笑顔になるはず。CDやポスターも制作し、活動を盛り上げていきたい」と話している。

タイトルとURLをコピーしました