被災地アートが人気 アスクルが事務用品デザインに

 オフィス用品通販のアスクル(東京)が、東日本大震災の被災地支援の一環で販売している商品が好評だ。子どもたちが描いたアートをデザインに活用する取り組みで、これまでにノートやジュースなど5種類の製品に採用した。いずれも売り上げが伸びているという。
 デザインの活用はNPO法人子供地球基金(東京)と連携し、2011年8月に始めた「コドモ・アート・プロジェクト」。基金は津波被害が出た宮城県亘理町などで、子どもに自由に絵を描いてもらうワークショップを続けており、アスクルが絵をパッケージなどにデザイン化している。
 購入金額の3%を「アート使用料」として基金に寄付し、子どもたちが利用する画材購入などに充ててもらっている。
 これまでに商品化したのは、自社製の立方体の箱製ティッシュ、お絵描き用ノートなど。三菱鉛筆のボールペンやカゴメの業務用ジュースといったアスクルが販売を担う他社製品のデザインにも採用した。
 いずれも自動車などが鮮やかに描かれ、購入者からは「子どもの絵が気になって購入した」「被災地支援につながるという話題にもなる」と好評という。
 ワークショップは1月26日にも、基金運営の施設キッズアースホーム東北(亘理町)で開催予定。アスクルは「ワークショップを重ねるごとに、子どもたちの絵に明るさが出ている。今後も被災地の声などに耳を傾けながら活動を継続したい」と意義を強調する。

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