被災地巡礼いざなう 63ヵ所紹介 ガイドブック出版

東日本大震災で被災した青森、岩手、宮城、福島4県沿岸部にある鎮魂の巡礼地を紹介するガイドブック「3.11被災地の今を訪ねる-『東北お遍路』巡礼地めぐり」が出版された。一般社団法人「東北お遍路プロジェクト」(仙台市)が選定した63カ所の巡礼先を紹介している。

63カ所の内訳は、青森が蕪(かぶ)嶋神社(八戸市)など2カ所、岩手が普代水門(普代村)、奇跡の一本松(陸前高田市)など15カ所、宮城が旧防災対策庁舎(南三陸町)や千年希望の丘(岩沼市)など26カ所、福島が相馬小高神社(南相馬市)、勿来の記憶の広場(いわき市)など20カ所。
震災遺構候補の建造物、犠牲者の追悼施設、寺社、名所旧跡などを巡礼地とし、由来や被災状況などの解説文を添え、巡礼地周辺の観光スポットも掲載する。現地の今を伝える写真やイラストを多用し、臨場感ある構成になっている。
巡礼地を訪れる際に役立つ「東北全体マップ」「エリア別拡大マップ」のほか、ご当地グルメなどを紹介する「道の駅めぐりマップ」、各地の津波伝承物語などを盛り込んだ。
東北お遍路プロジェクト理事長の新妻香織さん(57)は「被災地はまだ復興途上。被災地を訪ねること自体が復興の後押しにつながる。ガイドブックを手に、多くの人に現地を巡ってもらいたい」と話す。
A4判、168ページ。900円(税別)。連絡先は発行元の東京法規出版03(5977)0300。

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