被災地画像公開で風化させない グーグル、取り組み開始

米インターネット検索大手グーグルは13日、道路から撮影したパノラマ写真をネットで閲覧できる同社の地図サービス「ストリートビュー」で、東日本大震災の被災地の画像を公開する取り組みを始めた。震災を風化させず後世に伝えるのが狙いという。
 対象は被災した青森、岩手、宮城、福島、茨城5県の沿岸部など。同社のサイト「グーグルマップ」と震災後に新設した投稿サイト「未来へのキオク」の両方で360度の撮影画像が見られる。「未来へのキオク」では震災前の画像と見比べる機能もあり、日本語と英語のページを設けた。
 同社は7月から、被災自治体などの協力を得て9個のカメラを搭載した専用車で約4万4000キロを走行して撮影した。これまでストリートビューの画像がなかった山形県の一部地域も撮影して公開対象にした。
 仙台市内で記者会見した、ストリートビュー事業を統括する同社シニアプロダクトマネジャーの河合敬一さん(36)=仙台市出身=は「多くの人々に画像を見てもらい、『被災地のために何かできないか』と考えるきっかけになってほしい」と話している。

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