被災大学、手を取り復興 東北大・神戸大が災害分野で協定

東北大は23日、災害科学分野での研究や人材育成に関する包括的な協定を神戸大と結んだ。阪神大震災を経験した神戸大の知見を生かし、東日本大震災の被災地の復興や防災対策の研究に協力して取り組む。
 仙台市のホテルであった協定の調印式には、東北大の井上明久総長や神戸大の福田秀樹学長ら11人が出席。井上総長は「神戸大と連携し、災害復興という人類共通の問題に取り組みたい」とあいさつし、福田学長は「被災大学同士が手を取り合って震災からの復興に尽力したい」と述べた。
 両大学は今後、神戸大が阪神大震災以降取り組んできた防災に関する研究や、東北大の研究の防災面への活用を共同で進める。具体的には学生ボランティアに対する心のケア、スーパーコンピューターを活用した地震や津波の被害想定、災害用ロボットの技術開発などで、研究者や学生の人事交流も検討するという。
 協定は神戸大が東日本大震災の発生後、職員派遣を通じて東北大を支援したことなどをきっかけに実現した。

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