被災者が見た3・11の星空 仙台上空を再現しエピソード紹介

東日本大震災の被災者と星にまつわる話を集めたプラネタリウム番組「星空とともに」が、白井市文化センター・ プラネタリウムで上映される。上映は震災五年目にあたる十一日など三回。「震災のことを忘れないよう多くの人にみてもらいたい」(同センター)ことから無 料で入場できる。 (三輪喜人)

 番組は、仙台市天文台(同市)が二〇一二年に制作した。震災のあった夜、停電した被災地を、満天の星が照らしたといい、番組では、仙台市で見られた星空を再現。地元の新聞などに投稿された被災者の星にまつわるエピソードの朗読が流れる。

 天文台によると、たくさんの星が輝くのを見て「人が亡くなると星になるという。すごく居たたまれなくなった」というつらかった話や、街が津波で流されていく光景を目の当たりにしながらも、その夜見た星空に希望の光を感じたエピソードなどを紹介。

 天文台が一三年に全国のプラネタリウム施設関係者が集まる大会で上映すると、反響が大きく、各地で上映されることになった。

 一四年には全国九カ所で上映され、今年は二十一カ所に増えた。天文台の担当者は「施設が違ったり、上映には、いろいろなハードルがある。それでも、ここまで広がったのは各館の熱意が大きい」と話す。

 県内では一四年から白井市のみで上映。毎回満席に近い観客が集まり、「毎年やったほうがいい」などと希望する声が相次いでいるという。

 文化センターの担当者は「あのときのことを思い出して、多くのことを感じ取ってもらえたら」と話した。

 上映は五、十一、十二日の午後四時十分から。定員は各回八十六人。開始三十分前から窓口で整理券を配る。問い合わせは、同館=電047(492)1125=へ。

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