東日本大震災は11日で発生から10か月を迎える。大きな被害を受けた岩手、宮城、福島3県から昨年3~11月に他県へ流出した人口は4万3000人余で、前年同期(約1万人)の4倍以上となっていることがわかった。
このうち3万人余が東京電力福島第一原発の事故に揺れる福島県。津波被害の沿岸部から内陸へ移動する傾向もうかがえる。
各県が毎月公表している推計人口統計を基に、転出者から転入者を差し引いた「転出超過数」を集計した。県外への転出超過は、岩手県が前年同期とほぼ同じ約4000人、宮城県は13・5倍の約8200人、福島県は5・6倍の約3万1400人。このほかに住民票を元の自治体に残したまま県外避難している被災者も相当数いるとみられる。