西友の商品陳列が話題に…なぜ無造作なのか。広報に聞いてみた

スーパーマーケットの「西友」が、カップ麺やお菓子をバスケットの中で無造作に商品陳列をしている様子がSNSで拡散され、話題になっています。

 ネットでは「西友さすがすぎるよなやっぱり 客が何を欲してるかがよく分かってる証拠」「見た目より庶民が大事なのは値段」「スーパーで働いています、綺麗に並べろと言われますが西友に賛成」などと称賛の声が寄せられています。

 今回は西友の広報である遠山晴子さんに、この陳列方法について聞いてみました。

西友花小金井店の外観 CC BY 3.0(撮影/第四京浜) バスケット陳列を導入した理由とは

 様々な方向に商品を積み重ねて置くことを“バスケット陳列”と呼ぶそうです。西友が“バスケット陳列”を始めた理由を、広報の遠山さんは「1度にまとめて商品を並べるほうが作業時間が短くなり、当然効率が上がるため」と回答。

 一般的にスーパーマーケットやコンビニエンスストアの商品陳列は、お客さん目線での整然とした見栄えを重視する印象がありますが、西友の“バスケット陳列”は、ある意味、従業員目線の陳列方法といえます。

 遠山さん曰く「お客様からすれば、“バスケット陳列”でも、きれいに1個1個並んでいても、あまり変わりはないと思います」とのこと。

 またSNSでの反響について聞いてみると、「ありがとうございます。かなり前からはじめた陳列方法ですが、物珍しかったんですかね。恐らくどの店舗でもこの陳列方法ですので、引き続きご愛顧の程よろしくお願いいたします」(同)

bizSPA!フレッシュ れっきとした経営戦略のひとつだった

 比較的新しい試みなのかと思いきや、実は以前から導入されていたという“バスケット陳列”。

 公式サイトでは「SEIYUが安い理由、正直に話します」と、6つの取り組みを紹介するコーナーがありますが、ここでも「美しく並べるよりも、効率的に並べる」と記載されていました。つまり従業員の作業効率をアップし、コストの削減につなげるという、れっきとした経営戦略だったのです。

 一見、ユニークな陳列にも、日常の買い物を少しでもお得にすることによって、より良い生活環境を提供したいという西友の企業姿勢(Save money. Live better.と唱っています)が強く打ち出されています。

“バスケット陳列”が話題になっているのは、世の消費者が今までより一層「名を捨てて実を取る」姿勢にシフトしている現れなのかもしれません。

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