セブン&アイ・ホールディングス(HD)は31日、傘下の百貨店そごう・西武を米投資ファンドに9月1日に売却することを決めた。この日、そごう・西武の労働組合は売却で雇用が維持されないおそれがあると反発し、旗艦店の西武池袋本店(東京都豊島区)でストライキを実施。全館が臨時休業となった。大手百貨店でのストライキは1962年の阪神百貨店以来61年ぶり。
西武池袋本店休業で街は…取締役会で売却決まる 老舗百貨店が大きく変わる?“200億円以上”かけ改装も
セブン&アイはそごう・西武への貸付金1659億円のうち916億円を放棄することも決めた。そごう・西武が抱える約3千億円の有利子負債は、100%親会社になる米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが池袋本店の土地をヨドバシHDに売却することなどで返済し再建をめざす。売却額は、2200億円をもとに調整している。
フォートレスは31日、家電量販大手のヨドバシHDと連携し、池袋本店を含む複数の店舗に200億円以上を投資して店舗改装などを行うと発表。「最大限の雇用維持に向け、そごう・西武の経営陣を支援していく」とコメントした。