観光復興 東北でポケモン列車やSL銀河鉄道 今冬から

JR東日本は12日、盛岡市の岩手県営運動公園内に展示保存されている蒸気機関車を復活させ、「SL銀河鉄道(仮称)」として来年度の冬から釜石線などの東北エリアで運行すると発表した。今冬からは人気アニメ「ポケットモンスター」にちなんだ列車を大船渡線などで走らせる。いずれも観光面から震災復興を支援する狙いがある。
 復活させるのは1940年に製造され、72年に廃車となった「C58」。宮沢賢治にちなんで「銀河鉄道」をコンセプトに、東北の歴史や文化、自然を感じられるようデザインする客車4両を連結する。費用は4億円で、来月から約1年かけて改造などを行う。
 来年度の冬以降、釜石線を中心に、土曜・休日など年80日程度運行する予定。東北各地への運行拡大も検討している。東北では、会津地方を中心に「SLばんえつ物語号」が季節運行している。
 ポケモン列車は、被災地の子どもたちに喜んでもらおうと企画した。気動車にポケモンのキャラクター100匹を描き、定員46人の指定席車両と遊具を備えたプレイルーム車両の2両編成。
 大船渡線の一ノ関-気仙沼間で12月22日から運行を始め、同28日までは被災地の子どもたちを招待する。土曜・休日、春・夏休みなど年160日程度走らせる。
 JR東の冨田哲郎社長は「被災地の子どもに元気を取り戻してほしい。復興支援とともに、ローカル線の魅力を向上させ、地域の活性化につなげたい」と話した。

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