訪日客を呼び込め!東北・函館のローカル鉄道13社がタッグ、乗り放題パス発売へ まずは台湾向け

東北と北海道函館市に路線を持つ鉄道事業者13社が来年1月、訪日外国人旅行者(インバウンド)を対象にした共通の乗り放題乗車券「東北・函館ローカル鉄道共同パス」を発売する。増加するインバウンドをローカル鉄道へ呼び込もうと事業者がタッグを組んだ。
JRと仙台市交通局、仙台空港鉄道(名取市)を除く鉄道事業者が参加。計15路線の普通、快速列車の自由席を利用できる。有効期間は7日間で、4800円。当面は台湾のみで発売し、アジアを中心に広げていく方針。
インバウンド対象の乗り放題乗車券はJR東日本の「JRイーストパス」が人気だ。北海道新幹線開業で鉄路で東北、函館を訪れるインバウンドが増加。ローカル鉄道利用者数も伸びており、秋田内陸縦貫鉄道(北秋田市)は今年、昨年の約1万6000人から1.5倍近くになる見通し。吉田裕幸社長は「主要な観光地以外に足を運ぶリピーターが増えている」と語る。
各社は今回、ローカル鉄道にも乗り降り自由の利便性を取り入れ、一層の増客を図る。提案したIGRいわて銀河鉄道(盛岡市)の菊池正佳社長は「パスを使った観光ルートをエリアごとに提案するなどし、鉄道と東北観光の活性化につなげたい」と話した。

共同パスの参加事業者は次の通り。
道南いさりび鉄道(函館市)青い森鉄道(青森市)津軽鉄道(五所川原市)弘南鉄道(平川市)IGRいわて銀河鉄道(盛岡市)三陸鉄道(宮古市)秋田内陸縦貫鉄道(北秋田市)由利高原鉄道(由利本荘市)山形鉄道(長井市)福島交通(福島市)阿武隈急行(伊達市)会津鉄道(会津若松市)野岩鉄道(栃木県日光市)

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