証券会社がアーティスト支援

 マネックス証券(本社・東京)は、コンテンポラリーアート(現代美術)の分野で活躍するアーティストの支援活動「ART IN THE OFFICE」を展開している。公募で選ばれた1人の作家が、2~3週間かけて本社内で制作。完成した数点の作品は、会議室などの壁面に約1年にわたって展示される。
 3回目の今年、選ばれたのは気鋭のアーティスト、中田周作さん(31)。人物などの写真を加工してシールにした上で、厚紙に自由な発想で貼(は)り付けたもの。撮影された人物の年代はさまざま。背景は黒い絵の具で塗られており、無数の星のような光がまたたき、人の息づかいが漂う。同社のオフィスで働く社員の写真も含まれている。
 賞金は20万円と制作費の10万円。「支援はありがたいし、励みになる」と中田さん。同社の松本大(おおき)社長は「社内でアーティストに接するのは社員にとって刺激になる」と語る。10回目の区切りにはこれまでの作品を集め、東京駅の通路の壁面に展示するのが夢だそうだ。

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