「いつまでに」が1000万円への第一歩
お金を貯めたいと思っていても、なかなか思うようにいかないという人は多いです。そこで大切になるのは、いつまでに目標金額を貯めるのかを明確にすることなのです。
目標から毎月の貯蓄額を明確にする
ライフスタイルは人によって違いますので、まずはいつまでに1000万円を貯めるのか、明確にするとよいでしょう。
たとえば、10年で1000万円を貯めたい場合には、1年間で100万円貯めなければなりません。ひと月あたり8万3000円貯めることができれば、1000万円はクリアできる計算です。
ひと月で8万3000円は簡単に捻出できる金額ではありません。けれど、もしもボーナスが支給される会社に勤めているのなら、その中から貯蓄に回せば毎月の負担額を抑えることができますよね?
これってどこかで聞いたことがありませんか? そう、住宅ローンの仕組みと同じです。ボーナス併用払いはローンだけでなく、貯蓄にだって充分利用できる方法なのですよ。
ボーナスを併用して積み立てていくことで、月ごとに貯蓄に回す額が減り、日々の生活にもゆとりが生まれます。また、ひと月の貯蓄額に上乗せして貯めていくことができれば、貯まるスピードはさらにアップしていきます。
とはいえ「泣く子も黙る? 1000万円」です。10年では無理という人もいることでしょう。そこで、まずは自分が捻出できる金額を割り出してから積立額を決めていきましょう。
20年計画ならひと月4万1500円、30年計画ならひと月2万8000円。ボーナスも併用して貯蓄していけば、1000万円はそんなに遠くない目標額になるのではないでしょうか?
家計全体の収入から貯蓄額を割り出そう
この記事を一人暮らしの人が読んだら、「無理」の一言で終わってしまうかもしれませんが、結婚して家族が稼ぐ全体の収入から考えていくと、年間100万円は難しくはないと感じられることも……。
家族構成の変化は、更なる消費に結びつくことは多いのですが、貯める機会が生まれることでもあります。
ライフスタイルの変化や家族構成の変化のタイミングで、毎月の貯蓄額の見直しをしていけば、計画よりも早く目標の1000万円を達成することも可能です。
貯蓄期間は余裕を持って設定する
目標を掲げたら一気に貯蓄に励んでいきたいのですが、問題になるのは家族の気持ちです。
貯蓄習慣がない人が突然、貯蓄を始めた場合、今までと違ったお金の使い方や節約方法に変わっていきます。
自分はしっかり目標に向かっているつもりであっても、家族との温度差ができてしまうことが考えられます。夫婦であればマイホーム資金のため、老後資金のためというように、何のために貯蓄に励むのか、話し合ってからスタートしましょう。
貯蓄は習慣のひとつ。今まで送っていたライフスタイルを急激に変えてしまうと、自分自身のやる気やモチベーションが継続できないこともあります。くれぐれも無理な目標は立てないでください。
もしも苦しく感じることがあったら、立てた計画に無理はないのか、検証をしてくださいね。貯蓄を継続させるためにはアメとムチは必要です。
目標に向かっている頑張っている自分や家族へのご褒美は忘れずに!
文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)