誰に何て書いた?「未来ポスト」

 仙台七夕まつり会場で書いた手紙を1年後に届ける「未来ポスト」が仙台市青葉区の勾当台公園市民広場の「織姫(おりひめ)エリア」に設置され、多くの人でにぎわっている。祭りを訪れた人たちは1年後の誰へ、どんな思いを込めて手紙をしたためたのか。
 青葉区の主婦、相田仁子さん(47)は家族にメッセージを送った。80代の義父から小学生の娘まで、計7人の大家族だ。
 「おじいさんおばあさんは元気で過ごしているか。来春就職する長女はちゃんと働いているか。思春期を迎える三女はどんな学校生活を送っているか」。一人一人に思いを込めた。
 「大家族の中で暮らしていると、それぞれの年代で1年の重みが全然違うことを感じます」と相田さん。「1年後もみんなで笑い合いながら過ごしていたいですね」
 柴田町職員の佐山亨さん(31)は妻の美哉さん(30)へ。結婚したのは昨夏。しかし、直後に宮城県庁派遣が決まって生活が一変した。
 「早起きが苦手なのに一生懸命朝ご飯をつくってくれたり、夜遅くまで帰りを待っていてくれたり。迷惑掛けてます」
 お礼の言葉を連ねた手紙は1年後に届く。「次の1年はもう少しゆっくりと過ごせたらいいな」
 便箋に長女碧空(そら)ちゃん(5)の手形をなぞっていたのは青葉区の会社員古沢尚美さん(32)。来年の夏、碧空ちゃんは小学生になっている。「手のひらはどれくらい大きくなっているんでしょう。成長が楽しみ」。2人で手を携えて投函(とうかん)した。
 未来ポストは、七夕まつり協賛会が祭り活性化のため幅広い世代に参加してもらおうと今年始めた「織姫プロジェクト」の一環で、美術家の開発好明さんの企画。便箋と封筒が用意された会場で書いた手紙が1通200円で1年後に届く。
 七夕まつり最終日の8日も午前11時から午後6時まで設置される。

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