豪も武漢にチャーター機派遣へ 帰国者を孤島に隔離計画

【台北=田中靖人】オーストラリアのモリソン首相は29日、新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国湖北省武漢市にチャーター機を派遣し、豪州市民を帰国させる計画を発表した。ただ、搭乗者は全員、インド洋に浮かぶ連邦領クリスマス島に最長14日間、隔離するとしている。

 豪州の首相府や報道によると、湖北省全体で豪州市民600人超の滞在が確認されており、カンタス航空のB747の派遣を検討。子供や老人、旅行客を優先搭乗させるとしている。

 だが、中国政府が外国から相次ぐ航空機の受け入れに難色を示しているといい、モリソン氏は「計画が成功するとは保証できない」とも述べた。

 クリスマス島はインドネシアのジャカルタの南方約500キロ、豪州本土からは約1600キロ離れた人口約2000人の島で、難民申請者の収容施設がある。モリソン氏は同島への隔離は「豪州の公衆衛生を優先するためでもある」と理解を求めたが、豪メディアは同島当局者の反発の声を伝えている。

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