気象庁の2030年の技術開発目標を検討している審議会分科会は1日開いた会合で、豪雨や雷、突風などの危険な状況が迫ったことを緊急通知し、避難を促す「シビアストームアラート」の実現を提言案に盛り込んだ。
来週中に正式にまとめ、気象庁に提出する。
気象庁は現在、全国の雨量や雷の現況と1時間先までの予測、竜巻の発生可能性を「レーダー・ナウキャスト」として、ホームページで公開している。提言案では、次世代の高性能気象レーダーを導入したり、全国に展開する地域気象観測システム(アメダス)の観測点にカメラを設置したりして、地域ごとの予測精度を引き上げる。
さらに、激しい雨などが迫っている地域にいる人に対し、スマートフォンに緊急通知するなどして、避難や安全を確保する行動を促すことを想定している。
気象庁によると、実現するには、豪雨や雷、突風をもたらす雨雲の移動だけでなく、新たな発生や発達の推移まで予測する技術の開発も必要だという。