貞山運河の水中地形調査を開始 津波で被災、海岸公園を整備して渡し船の運行が可能か仙台市検討

仙台市は7日、東日本大震災の津波で被害を受けた貞山運河の水中地形調査に着手した。市は2026年度末までに運河が流れる若林区藤塚地区に海岸公園を整備する計画で、親水護岸で渡し船の運航などを安全に行えるかどうか確認する。市は今後、運河を管轄する国や県と調査結果を共有し、しゅんせつやがれき撤去につなげる。

 午前10時半ごろから若林区荒浜の貞山運河の船着き場で始まった。市が委託した建設コンサルタント中央開発(東京)の作業員がボートを浮かべ、魚群探知機を使って地形データを集めていった。

 調査は8日までで、七北田川から名取川までの「新堀」と呼ばれる9・5キロが対象。震災の津波でもたらされた土砂やがれきが残っているとされる。

 中央開発の北山睦主任技師は「護岸の崩れ、土砂の堆積など震災から12年たった運河の底の変化を確認したい」と説明。若林区海浜エリア活性化企画室の東浦佳則室長は「貞山運河は市沿岸部の南北を貫く財産。関係機関と連携し、実りある調査にしたい」と話した。

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