買い物で失敗する「3つの要注意ワード」

 先日(12/20)、東京駅が開業100周年を迎えたということでJR東日本が限定の記念Suicaを販売しました。ところが予想を超える購入希望者が集まり販売を一時取りやめる騒ぎになりました。ルールを守らず徹夜した人が購入できたなどの問題点もあったため、悔しい思いをされた方もいらっしゃるかもしれません。
 結果的に限定ではなく希望者全員(1人3枚まで)が購入できることになりました。このニュースに「限定だから欲しかったのに」とガッカリした方は、お買い物の癖を見直してみる良い機会かもしれません。(転売で利益を得るなどの目的についてはここでは除きます。)
◆「限定、今だけ、格安」の魔力
「限定(焼きたて)、今だけ、格安」などの言葉で、特に気に留めていなかったはずの商品を購入してしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
 私自身も焼きたてのパンには弱いですし、お洋服屋さんで「買わずに後悔するくらいなら買って後悔する方が良い。この服との出会いは今しかないのだから」などと言われて買ってしまった経験もあります。しっかり活用できた服もありますが、こういう買い方をした時に限って手持ちの服と合わず出番がほとんどなくタンスの肥やしになることも。購入後の活用イメージがしっかりあるお買い物では起こることが少ない失敗です。
 限定、今だけ、格安という言葉は、“無くてもよかったはずのものを衝動的に欲しくさせてしまう力”があります。必要かどうかでなく「割の良い条件」を購入の判断基準に切り替えてしまう効果があるからです。
 あらかじめ欲しいと思っていたものが安くなっていた場合や、今後の活用予定がしっかりある物などの例外はあります。しかし、何かを購入しようとしたそのきっかけが「限定、今だけ、格安」というフレーズだった場合は、いつも以上に慎重に判断することがおススメです。
 割安だから買うのではなく必要だから買う。そうしたお買い物が増えることで後悔を減らし、より本当に欲しかったものにお金を使うことができるようになります。
<TEXT/ファイナンシャルプランナー・ 風呂内亜矢>
【風呂内 亜矢(ふろうち・あや)】
ファイナンシャルプランナー。CFPR認定者、宅地建物取引主任者。
1978年生まれ。岡山出身。
IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、あわててお金の勉強と貯金を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し、賃料収入を得ている。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。
著書に『貯金80万円、独身の私にもできた!自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』(日本実業出版社)がある。
公式サイト:http://www.furouchi.com/
公式ツイッター:@furouchiaya

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