躍る秋サケ、漁港に笑顔 宮城・山元町磯浜漁港

東日本大震災で大きな被害が出た宮城県山元町の磯浜漁港が秋サケ漁で活気づいている。17日は小型の定置網船2隻が出港。約1キロ沖合で定置網に掛かった胴回りの太い秋サケを甲板いっぱいに積んで戻ってきた。
 17日の水揚げは約2トン。漁師らが手早く選別してコンテナに詰め、トラックで石巻市の魚市場に運ばれた。県漁協仙南支所山元の大和郁郎運営委員長は「15日には6トンが水揚げされており、これでも少ない方だ」と話した。
 同漁港は津波で漁船約30隻がほぼ全滅。船、網などが限られた中、組合員18人が共同で定置網作りに励むなどし漁を続け、昨秋は震災前水準の約110トンを水揚げした。
 今季も約100トンを見込む。大和委員長は「秋サケが多く揚がるのは港にとって明るい材料」と笑顔を見せた。

タイトルとURLをコピーしました