ヤマト運輸と三菱自動車は25日、宅配便などの集配作業を通じて軽商用の電気自動車(EV)の性能を確かめる走行実験を仙台市内で始めた。4月下旬までの3カ月間、JR仙台駅東口周辺で1台を走らせ、寒冷地で電池の消耗状況などを調べる。
EVは三菱が年内発売を目指す「ミニキャブ・ミーブ」の試作車で、軽商用の「ミニキャブ」がベース。仙台市宮城野区にあるヤマトの集配センターの一つ仙台榴岡4丁目センターに配置した。センターには充電時間7時間の普通充電器も設置した。
実験では1日約25キロの走行を見込む。EVはエアコン使用などで走行距離が短くなるとされることから、ヒーターを継続使用した場合に必要となる充電時間や頻度などのデータを集める。
同市若林区のヤマトの仙台大和町センターであった納車式では、ヤマト運輸宮城主管支店の副島明支店長が「仙台、宮城の環境保全に役立ちたい」とあいさつ。三菱の斎藤将孝EVビジネス開発部部長は「一般の乗用タイプだけなく、商用EVの普及にも力を入れており、寒冷地でどれだけ活用できるか確かめたい」と話した。
両社の軽商用EVの走行実験は、昨年10月にスタートさせた東京都内に続いて2カ所目。