軽快な音色、今年も　石巻でトリコローレ音楽祭

宮城県石巻市の中心市街地で２５日、県内外のアマチュアバンドが路上ライブを繰り広げる「トリコローレ音楽祭」（実行委主催）があった。震災の影響で中止が検討されたが、出演者やファンから継続を求める声が相次ぎ開催した。軽快な音色が響き渡り、通行人らが足を止めて聞き入った。
　ジャズやロック、クラシックなど幅広いジャンルの６３組約３５０人が参加。駐車場やＪＲ石巻駅前広場など計６カ所で、思い思いのパフォーマンスを披露した。
　毎年足を運んでいる石巻市の自営業鈴木祐二さん（５５）は「震災で市民の気がめいっているときだからこそ、開催してほしかった。継続は本当にうれしい」と話した。
　音楽祭は、ことしで８回目。石巻の海、人、音楽を調和させたいとの願いを込め、イタリア語で三色旗を意味するトリコローレの名を冠した。
　５枚つづりのチケットで飲食店５店のメニューを食べ歩きできる「ボンバール石巻」（知産地賞の会主催）も併せて開催。日本料理の名店「神田川」（大阪市）など全国３店のシェフや板前が応援に駆け付け、会場は盛況だった。