辻元議員「お願いだからやめて〜!」はもはや神領域!

民主党の辻元清美衆院議員(55)が面白すぎてたまらない、目が離せない。

最近、老眼と近眼の同時進行が激しい私なんぞは、遠目だと髪型 が酷似している蓮舫参院議員とたまに間違えてしまったりもするのだが、その自己アピール術の相反性のおかげか、民主党内では一応の棲み分けが(たぶん)で きている様子だ(じつのところ根っこ部分の性格は一緒という気もしなくはないが?)。

特別委員会の安保関連法案強行採決の瞬間は、自民党 の浜田靖一委員長に食らいつき、(週刊文春の見立てによると)NHKのカメラにもっとも映りやすい位置をちゃっかりキープ。手を合わせ涙を流しながら「お 願いだからやめて〜!」と大絶叫。いや〜、笑った笑った。大爆笑。まるで、借金の肩代わりにと、まだ若い娘を連れて行こうとする取り立てのスジモンに半狂 乱状態ですがりつくお母さんのごとくである。「お願いだからやめて〜!」

新喜劇、下手すりゃ学芸会レベルのベタベタな寸劇だが、この辻元 議員による渾身の浪花節的パフォーマンス、あながちバカにもならないそうで、ある党幹部は「涙を流すタイミングが芸術的だ」と絶賛しているという。こーい うの、(辻元議員が地盤とする)関西のおばちゃんとかにウケるんだろうな……。実際、秘書給与詐欺事件での逮捕歴をモノともせず不死鳥さながらに復活し、 すでに当選回数は6回。昨年末の衆院選でも、維新のお膝下である大阪で、民主党唯一の小選挙区勝利を果たしている。

しかも、“敵”を苛立たせて暴言を吐かせてしまう“技術”は、もはや神がかっているらしく、自爆する議員も続出。

た とえば、「辻元嫌い」で知られる安倍首相から「早く質問しろよ」とのヤジを引き出し、その後首相は周囲の勧めでしぶしぶ謝罪。(週刊文春の見立てによる と)振り返れば、このヤジを契機に「自民党感じ悪いよね」の空気が国民のあいだに広がり始めた。もっともわかりやすく“結果を出している”という見方もで きなくはない。

まさに飛び道具。ここ数年、さしたる“目玉商品”もなく低空飛行を余儀なくされている民主党にとっては「救世主」とも呼べる存在なのかもしれない。「お願いだからやめて〜!」が今の民主党のすべてを体現しているとさえ言って良い。

ただ、“飛び道具”はたしかに見ているぶんには面白いけど、当たり前だが政治は「面白」をゴールにしているわけではない。むしろ、そこがゴールだと不安感も比例して募るいっぽうだ。

昨日、通りすがりの某駅前で右翼の人がこんな演説を大声でがなっていた。

「民主党も(安保関連)法案に反対するなら、反対する理由をもっと国民の皆さんにわかりやすく説明すべきでしょ!」

正論過ぎて、グウの音もでなかった。“お笑い爆弾”というブービートラップだけじゃあ、戦局をひっくり返すのはむずかしいということだ。

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