「ノロノロ運転」を繰り返して、周辺住民たちを悩ませている――。テレビ朝日が、運転手の男性を直撃して話題になっている。
報道によると、この運転手の男性は10年以上前から、神奈川県内の一般道で、歩くようなスピードで走ったり、ブレーキを踏んだり、追い越したらクラクションを鳴らすという運転をしているという。
周辺住民から「10キロおじさん」と呼ばれているが、テレ朝の直撃取材に対して、「こっちが嫌がらせ運転されているんだよ」と主張している。●一般道は「最低速度に関する規制」はない
地域では知られているようで、ネット上で「遂に全国デビューしてしまったのか」という声がある。また、「遭遇したら誰でもイライラしちゃうよ」「免許剥奪でええやろ」といった意見もあがっている。
はたして、こうしたノロノロ運転に問題はないのだろうか。調べてみると、一般道の場合、基本的に最低速度に関する規制はないのだ。時速何キロメートルで走ったとしても問題はない。
例外として、最低速度が指定されている場合は違法だ。たとえば、高速の本線で速度指定がない場合、その最低速度は、時速50キロメートルとされている。
また、道路標識で、最低速度を定めるケースもある。時速80キロメートル以上の最高速度規制がおこなわれている高速以外の道路で、必要と認められる区間で規制されるところ、原則として、時速50キロメートルとされている。
ただし、この基準で規制されるのは、「橋梁部、観光地、名勝史跡等を通過する自動車の低速走行により、一般交通に著しく支障を及ぼす区間に限定して行う」とされている。
【取材協力弁護士】
濵門 俊也(はまかど・としや)弁護士
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えている。依頼者の「義」にお応えしたい。
事務所名:東京新生法律事務所
事務所URL:http://www.hamakado-law.jp/