逆風続くジャニーズ、タレント起用に波及か 対応に変化出始めたテレビ局 私見明かした山下達郎がネットで炎上

ジャニーズ事務所の性加害問題は、いまだ世間から厳しい目を向けられている。最近では音楽プロデューサー松尾潔氏が芸能プロダクション「スマイルカンパニー」から契約解除されたことをめぐり、ジャニーズの性加害問題に言及したためだと訴えるなど、影響は広がり続けている。そして、その逆風はテレビ業界全体にも及ぶ可能性が出てきた。 【写真】自身のラジオ番組でジャニーズの性加害問題について言及した山下達郎 松尾氏の訴えについては、同事務所に所属するシンガー・ソングライター、山下達郎(70)が9日、自身のラジオ番組で反論するなど波紋が広がっている。 山下は故ジャニー喜多川さんの性加害問題にも言及。しかし「本当にあったとすれば許しがたいが、何も知らないのでコメントできない」とした上で「作品やタレントに罪はない」との私見を明かしたことで、山下自身もネットで批判にさらされている。 そもそも、ジャニーズ事務所の性加害問題に関しては、いまだ沈静化の兆しは見えていない。 「ジャニーズ事務所は6月上旬に弁護士ら外部専門家による再発防止特別チームを設置しました。その調査結果が待たれますが、一方で所属タレントはほとんど以前と変わらぬ通常稼働に近い状況でテレビ番組などで活躍しています」(放送作家) こうした状況が許されている背景には、テレビ各局のトップがまるで示し合わせたかのように会見などで示した「タレントに罪はない」との共通見解があるわけだが、別の芸能事務所のマネジャーは語る。 「一部の海外メディアからは『なぜそんな問題のある企業と大手テレビ局が取引を続けているんだ』なんて厳しい見方もあるようです。でも、テレビ各局にしてみれば、ジャニーズとは長い付き合いもあるし、いまだに視聴率に貢献している人気タレントもおり、キャスティングについてはなるべく穏便に済ませたいのが本音でしょう」 だが、ここに来て、そうしたテレビ各局の結束にもほころびがみられるという。 「6月にはテレビ東京の石川一郎社長が会見で『きちんとした調査を外部に公表してほしい』とジャニーズ事務所に申し入れしたことを報告。TBSの佐々木卓社長も7月5日の定例会見で『われわれがかつてニュースにすることが不十分だったというご批判、ご指摘、これは真摯に受け止め、反省するべきだと思う部分もある。それに尽きます』と語るなど、これまでより踏み込んだ発言をしているのが印象的です。こうした変化を見ると、テレビ局にもジャニーズタレントの起用に一部の視聴者から厳しい声がかなり届いているのでしょう」(前出のマネジャー) 再発防止特別チームの発表を待たずして、ジャニーズ事務所がますます窮地を迎えそうである。

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