逮捕の東大和ハーレム占い師(74)が一夫多妻生活を始めた“ファンタジーな動機”

「妻たちはいつもマスクにサングラスで、夏でも長袖を着て仕事に出ていきます。帰りもどこかで集合して一緒に自転車で帰って来る。子供が自転車に1人で乗れるように練習するのを見守ったりと、妻たちは仲がよさそうでした。

【画像】17年前にも女性に集団生活を強要したとして逮捕されていた渋谷容疑者。当時の残忍な素顔

 猫の餌や砂を買いにホームセンターで和気あいあいと買い物をする姿も、多くの近隣住民が目撃しています。静かに暮らしているので私たちに実害はないですが、異様な家族だったことは間違いないですね」(近隣住民の男性)


母親と子供たちが和気あいあいと遊んでいたという空き地 ©文藝春秋

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否認から一転「宇宙人の異物を体内から取り除くために私と性交」

「宇宙人に連れ去られ食べられないため」と10代女性に性交を迫り、準強制性交等未遂容疑で“元占い師”こと渋谷博仁容疑者(74)と元妻・千秋容疑者(43)が逮捕された事件。9人の妻たちとの一夫多妻生活を送っている博仁容疑者は当初、「女性が自宅に来てUFOのことを話したことは間違いないが、性交しないと助からないとは言ってない」と容疑を否認していたという。だが、ここに来て供述に変化が生まれているという。社会部記者が話す。

「博仁容疑者は否認から一転、今では『宇宙人の異物を体内から取り除くために私と性交しなければいけないと話したかもしれない』と容疑を認める供述をし始めたようです。自宅からは新たに、UFOの目撃情報を調査する団体の会員証なども押収されました」

 話が二転三転するのは、2006年に女性に対し“ハーレム生活”に加わるように強制し脅迫容疑で逮捕された1度目の事件でも起きていた。裁判では、「女性たちには全員実家に帰ってもらう」と反省していた一方、結局その後も「女性たちの方が勝手に戻って来る」とハーレム生活を続行していた。釈放されて1年後の「FRIDAY」のインタビュー(2007年8月17日号)では、博仁容疑者は悪びれもせず、取調べの内幕までも語っている。

「3Pという言葉を、初めて聞いた」

《検察が女性と同居を始めた動機を「カネ集めとセックスをするため」としたのを私が認めたのも、そうすれば世間も納得するだろうと思ったからです》

《警察の取り調べで「3Pをしているのか」と聞かれましたが、説明されるまで意味がわかりませんでした。3Pという言葉を、初めて聞いたんですから》

 博仁容疑者が世間の常識を逸脱した行動を取り始めたのはいつからだったのか。意外にも博仁容疑者は賑やかな家庭で育ち、小さい頃はおばあちゃん子で優しい一面を持っていたのだという。知人男性が話す。

「本人はおとなしい性格で、スポーツもできない。小学校から高校を出るまで無視されたり殴られたりとイジメを受け続け、暗い学生生活を送っていました。大学卒業までは女性と付き合ったこともないと話していましたね。ハーレム生活を送っていたのは、どこか寂しがり屋な性格が影響していたのかもしれません」

 社会に出てからは、臨床検査会社で営業の仕事を6年間こなしたようだ。最初の妻や子供たちと、今の自宅にやってきたのは1995年のことで、「当時から少し変わった一家だった」と近隣住民の女性は話す。

「引っ越してきてすぐ、奥さんと子供と3人で近所の遊歩道を散歩する場面に出くわしたんです。3人とも顔を上げて真っすぐ前を見て、やたらと姿勢がよかった。3人とも顔を合わせるどころか談笑もせず歩いていて、あげく足並みまで揃っているものだから、散歩というより『行進』でしたね。相当変わっている人が引っ越してきたんだなと思いましたよ」

ぎっくり腰で運送業を退職、妻が新興宗教にハマり離婚

 近所では奇人とみなされていたようだが、まだこの頃はまともな社会生活を送っていたのだという。前出の知人男性が続ける。

「いつも子供の写真を胸に入れて、せっせと営業の仕事に汗を流していたそうです。ただ、もともと引っ込み思案な性格なので、人付き合いがうまくいかず仕事は6年ほどでやめてしまったそうですが…。その後は運送業の仕事をしていましたが、結局ぎっくり腰になって退職してしまいました」

 プライベートでも幸せな結婚生活は、長くは続かず1999年には離婚。理由は妻が新興宗教にハマったことだったという。どこか吹っ切れてしまった博仁容疑者は翌年から女性たちのリクルートを始め、ハーレム生活を開始した。近隣住民の男性が話す。

「1回目の逮捕までは若い娘の出入りがやたら多いなとは思っていましたけど、ハーレム生活が家の中で繰り広げられているなんて想像もしませんでした。ただ、家の前には占いの看板があって、たしか当時は『ヒロハウス』と名乗ってましたね。家にも何度か、『この辺りに占い師の方は住んでいませんか?』と若い娘が訪ねてきたこともありました」

 占いの様子はかなり特異なものだったようだ。当時、事件を取材した記者はこう振り返る。

「自宅の捜索では催涙スプレーのほか、ホルマリンやスタンガンなどが押収され、一体何に使う予定だったのかと首をかしげるものも多かった。占いを当てて信じ込ませることができたのは、事前に隣室で妻たちが女性の悩みを聞いているのを盗み聞きしていたからです。占いの最中には女性の顔にランプの光を当てて、『霊がついている』と不安をあおっていました」

集団生活を始めた“ファンタジーな理由”

 集団生活を始めた理由については、あの世界的な有名アニメも影響していたようだ。2006年の裁判を取材した記者が、法廷での博仁容疑者の発言を証言する。

「弁護人からの質問で、博仁容疑者はハーレム生活を始めた理由について『子供の頃見たディズニーのアニメのなかで男女10人が一緒に暮らす姿を見てから、ずっとそんな生活が夢だった』と語っていました。しかし、男性と同居するのには抵抗感があったようで、女性だけになったそうです。

 女性を自宅に帰すと言った時も『女性はおもちゃではないので、集めた以上はきっちりと戻さなければいけない』と変な言い方をしてましたし、それまでの生活も『とても素敵な夢を見させてくれた』と振り返るなど、ややファンタジーなモノの言い方が目立っていました」

 当時、博仁容疑者は妻たちの解放を約束したが、法廷を出る際には2人の妻たちを連れていたという。同じ悲劇を繰り返さぬように、実態の解明が求められる。

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