進化する「鬼ごっこ」が、今注目されています。学校の授業、更には婚活パーティーにも取り入れられているといいます。そのワケとは?
愛知県豊橋市にある「安久美神戸神明社」では、鬼ごっこで楽しそうに遊ぶ子供たちの姿が。
「楽しかった」(子ども)
「昔ながらの遊びはなかなかやらせてあげられないので新鮮な鬼ごっこが見られて良かった」(子どもの母親)
1300年前の平安時代から続く「ことろことろ」と呼ばれる鬼ごっこ。最後尾の子どもに鬼が触れたら負けという遊びで、先頭の母親役は子どもたちが鬼に触れられないよう守らなくてはいけません。
この神社では、毎年2月に国の重要無形民俗文化財に指定されている、天下の奇祭「鬼祭(おにまつり)」が行われています。
「鬼の出るお祭りを行っていて、その関係から、現在こういった鬼ごっこの大会を開いています」(平石雅康 宮司)
鬼がにらみを利かせる中、続いて小学生の子供たちが始めたのは、「スポーツ鬼ごっこ」です。
「スポーツ鬼ごっこは、鬼ごっこが進化したもの。競技性を持たせて、時間内に宝の取り合いっこをするゲーム」(愛知県スポーツ鬼ごっこ連盟 奥田知史 会長)
7人対7人で行われる、スポーツ鬼ごっこ。前後半5分ずつの中で、より多く相手陣地の“宝”を獲得した方が勝ちという、とってもシンプルな競技です。
「初めて組むチームでも、作戦立てる時に仲良くなれるし楽しいです」(スポーツ鬼ごっこ歴3年の中学生)
体力測定の成績が毎年芳しくない、愛知県の小学生。名誉挽回のために始めたのがスポーツ鬼ごっこでした。豊橋市では、学校の授業にも採用されているといいます。
「スポーツ鬼ごっこというのは、楽しいところが凝縮されたもの。今は、豊橋市52校全てに道具が入って、取り組みが始まっている状況」(豊橋市スポーツのまちづくり課 石川和志 主幹)
スポーツ鬼ごっこの競技人口は、2017年には約51万人になり、年々増え続けています。
さらに、コミュニケーションの向上を図るため、スポーツ鬼ごっこを取り入れる企業や、鬼ごっこを活用した婚活もあるそうです。
「みんなで協力したり、みんなで一緒にやることが楽しい」(スポーツ鬼ごっこに参加した小学生)
「誰でも輝ける。運動ができるこはもちろん、苦手な子もやっていくといろんな子が輝きだす」(愛知県スポーツ鬼ごっこ連盟 奥田知史 会長)
1300年もの歴史を経て進化を遂げた、鬼ごっこ。今後、更なる広がりを見せていくのでしょうか?