宮城県名取市が計画する「閖上地区かわまちづくり」などに関する報告会が8日夜、市文化会館であり、名取川沿いに遊覧船の船着き場を設けるなど、にぎわいのある水辺空間を整備する構想が示された。
計画では、名取川堤防の復旧に合わせて河口付近から延長2キロ余りの川沿いに広場や散策路、オープンカフェなどの憩いの場をつくる。国土交通省の「河川防災ステーション」と一体的に整備して地域コミュニティーづくりを促進する。
船着き場は、貞山堀を使ってゆりあげ港朝市とを結ぶ遊覧船の運航などに利用する。堀の水門近くと上流の計2カ所に整備。水位の変化に対応できる階段式の船 着き場で、車いす利用者ら向けにスロープも設ける。将来的に5キロ先の仙台空港の利用客を遊覧船で運ぶ構想も描いているという。
市は「貞山堀や名取川で盛んだった舟運の歴史と文化を生かしながら、市内外の人々が集まるにぎわい拠点を形成したい」と話す。かわまちづくりは2014年12月に国交省の支援制度に登録され、18年度の整備完了を目指している。