立ち乗りの二輪車「電動キックスケーター」について、警視庁は、取り締まりの「東京ルール」を導入する方針を固めた。
反則切符をその場で交付できるようにするもので、今月中にも運用を始める。
手軽な移動手段として利用者が増えている電動キックスケーターは、道路交通法で原付きバイクに分類される。歩道走行や信号無視などの違反が目立つが、警察官が違反を確認しても、これまではその場での摘発が難しかった。出力の確認など、原付きバイクに該当するかどうか車体の鑑定が必要だったためだ。
そこで、警視庁は市販されているスケーターの形状や性能などをデータベースに登録。現場で取り締まりを行う警察官がシステムに照会し、その場で反則切符を交付できるようにする。
警視庁によると、電動キックスケーターに対する都内の交通違反の警告は1~10月に157件、事故は1~11月で60件あった。新宿区では6月、無免許で赤信号を無視した女がタクシーに衝突し、乗客にけがを負わせる事故も起きた。
捜査幹部は「事故抑止のため、取り締まりを強化していく」としている。