遺産登録に「鉄のまち」釜石歓喜

「やった。決まった」「ついに世界の宝。誇らしい」。「鉄のまち」として発展してきた釜石市の橋野鉄鉱山・高炉跡を含む「明治日本の産業革命遺産」の国連 教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産登録が決まった5日夜、予期せぬ審査延期の末にやっと届いた朗報に、地元釜石市民らは喜びを爆発させた。
史跡がある同市橋野町では、地域住民が祈るような気持ちで決定を待った。自宅でテレビの速報を見た橋野町振興協議会の菊池成夫(しげお)会長(73)は、 家族や集まった住民と万歳三唱。菊池会長は「本当に良かった。言葉が出ない。世界に認められた立派な資産、宝だ。地域全体で周辺環境を良くしていきたい。 きっと復興の後押しにもなるはずだ」と顔を紅潮させ喜びに浸った。
釜石市の野田武則市長は「うれしいの一言だ。ラグビーワールドカップ(W杯)と世界遺産、世界と名が付く歴史的出来事が重なる。たいへん誇らしい。まずは全市民とともに喜び合いたい」と感無量だ。
釜石市は市役所本庁舎前で6日午前9時から記念セレモニー、史跡に近い市橋野鉄鉱山インフォメーションセンターで午前11時半から、現地祝賀会を開く。 【写真=テレビ速報を見て世界遺産登録決定を知り、喜ぶ菊池成夫会長(右から2人目)ら=5日午後10時40分ごろ、釜石市橋野町】

タイトルとURLをコピーしました