東京都内の新型コロナウイルスの感染者数を人工知能(AI)で予測している名古屋工業大の研究チームは5月上旬〜中旬、東京都内で新たな感染のピークを迎えるとの結果をまとめた。ピークの1日当たりの新規感染者数(1週間平均)は8波を下回り、3月中旬から原則、個人の判断となったマスクの着用率が高いほど、感染の波を低く抑えられるという。
春は歓送迎会など近距離で会食する機会が増える上、大型連休に帰省や旅行で普段は会わない人との飲食が盛んになる。
チームは8波と同程度の感染力を持ったウイルスが広がる中、人の移動がコロナ禍以前の状況に徐々に回復したとの前提で感染者数を予測した。マスクの着用状況については「2割」「半数」「個人の判断に委ねる前と同じ状態」の3パターンで推定した。
それによると、いずれの場合もピークは5月上旬から中旬。マスク着用が2割の場合、5月9日頃がピークで、1日当たりの新規感染者数は8波(1万7423人)の48%にあたる約8300人。半数だと26%の約4600人(ピークは5月14日)で、着用状況が緩和前と同じだと、15%の約2600人(ピークは同月9日)だった。