仙台市は22日、国内最大級の花と緑の祭典「全国都市緑化フェア」の2023年度の仙台開催が決定したと発表した。17日付で国土交通大臣の同意を得た。緑化フェアの仙台開催は政令市移行などを記念し、1989年に「グリーンフェアせんだい」の愛称で行われて以来、34年ぶりとなる。
市の基本構想によると、開催期間は23年4月下旬~6月中旬。青葉区の青葉山公園追廻地区、西公園南側地区、広瀬川がメイン会場となる。「杜の都から始まる未来、みどりを舞台に人が輝く」がテーマ。入場無料とするが、一部に有料エリアを設ける。
青葉山公園には大規模花壇や庭園を設置する。22年度にオープンする公園センター(仮称)が拠点機能を担う。西公園南側地区には草木が茂るエリアを整備。広瀬川は河川敷に川と親しむ広場や散策路を造る。
勾当台公園(青葉区)やJR仙台駅、榴岡公園(宮城野区)などと都心の街路空間を「まちなかエリア」に設定し、回遊性を持たせる。東日本大震災からの復興を発信するため、高砂中央公園(宮城野区)や海岸公園周辺の「東部エリア」でも事業展開を図る。
市は基本計画の策定に向け、21年3月に検討会を設置。秋ごろに実行委員会を発足させ、実施計画を定め、会場整備に着手する。
89年の第7回フェアは7~10月に七北田公園(泉区)を主会場に開かれ、約140万人が足を運んだ。
郡和子市長は定例記者会見で「杜の都に多くの人が集い、さまざまな活動と交流が生まれるフェアにしたい。震災を経て、防災環境都市として発展した市の歩みも発信する」と語った。