都民の48%、スギ花粉症患者 若年層で増加、都が推定

都は18日、2016年度の花粉症実態調査の結果をまとめ、都民のスギ花粉症患者の割合が48・8%に上るという推定結果を公表した。調査方法は違うが、前回の06年度から約20ポイント増えており、都は若年層の患者の増加などを要因とみている。

調査は16年11〜12月、大田区とあきる野、調布の両市でアンケートを実施。回答を得た2116人から410人を抽出し、血液検査や問診で症状の有無を判定した結果から、スギ花粉を原因とした花粉症患者の都全体の割合を推定した。

1983年度から約10年おきに実施し、前回まで「自覚症状なし」との回答者を詳しい調査対象から外してきた違いはあるが、患者の割合は、83〜87年度が10・0%、96年度が19・4%、06年度が28・2%で、回を追って増えてきた。

今回の調査結果によると年代別の患者の割合は、0〜14歳40・3%(前回26・3%)▽15〜29歳61・6%(同37・1%)▽30〜44歳57・0%(同32・2%)▽45〜59歳47・9%(同33・5%)▽60歳以上37・4%(同14・2%)。

若年層の割合の高さについて、報告書は「乳幼児における食物アレルギーが増えており、花粉症の若年発症を加速させている可能性がある」と指摘した。

都は花粉症予防に向け、飛散状況を知らせるメール配信や花粉の少ない森づくりなどを進めている。(野村周平)

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