都道府県「幸福度」ランキング2022【完全版】

沖縄県が2年連続1位鹿児島県が2位に急上昇

 新型コロナウイルス感染症の拡大は現在も続いており、社会のシステムや私たちの生活に影響を及ぼしている。今後、ウィズコロナの時代になるうえで、働き方が変わり教育の在り方にも変革が求められている。

 これまで当然のようにできていたことが制限され、ストレスが溜まっている人も多いのではないだろうか。

 ブランド総合研究所は、都道府県ごとに住民の幸福度や定住意欲度、住民の悩みや地域の課題などを数値化する調査『第4回地域の持続性調査2022』を実施した。

 今回は、各都道府県の住民へのアンケートでわかった「都道府県『幸福度』ランキング」を紹介する。

※調査を行ったのはブランド総合研究所。アンケートは全国の男女約450万人の調査モニターの中から15歳以上を対象に、2022年5月20日から26日にかけてインターネットで調査を実施した。各都道府県の住民それぞれ約500人ずつ回収し、調査時点で移転などの理由によりその地域に居住していない人を除く計2万3973人の有効回答を得た。

明るい話題が「幸福感」に繋がる九州地方の県が上位にランクイン

 最も幸福度が高いのは、2年連続で沖縄県(77.4点)となった。2位が鹿児島県(75.4点)で、昨年の15位(70.2点)から大幅に上昇している。

 以下、宮崎県(74.9点)、静岡県(74.2点)、福岡県(73.9点)と続く。

※「幸福度」は、「あなたは幸せですか」という問いに対し、「とても幸せ」「少し幸せ」「どちらともいえない」「あまり幸せではない」「全く幸せではない」の5段階で評価してもらい、それぞれ100点、75点、50点、25点、0点で加重平均した。47都道府県の平均は70.1点。

都道府県「幸福度」ランキング2022【完全版】
都道府県「幸福度」ランキング2022【完全版】

鹿児島県は、同調査による持続指標である、「生活満足度」「愛着度」「定住意欲度」においても、前年より大幅に上昇している。

「生活満足度」は18位から6位(68.6点)、「愛着度」が5位から3位(82.4点)、「定住意欲度」は17位から7位(76.6点)とアップし、いずれも高い評価を得られた。

 田中章雄・ブランド総合研究所社長は、「上位に九州地方の県が多くランクインしたのは、鹿児島県の奄美大島が世界自然遺産に登録されたり、長崎県の西九州新幹線(長崎新幹線)が開通間近であったり、明るい話題が多いから。鹿児島県が2位へと大躍進したのは世界遺産登録で、地元の人たちが鹿児島県の魅力を改めて見直したということではないだろうか」と指摘する。

 沖縄県は、2022年年5月に本土復帰50周年を迎えた。この大きな節目を契機として、自然や文化などの魅力を住民が実感している。このような背景もあり、2年連続1位になったとも考えられる。

昨年上位の都道府県がランクダウンコロナ禍が影響している?

 一方で今年の特徴は、昨年上位だった都道府県が軒並みランクダウンしていることだ。昨年4位の山梨県は23位(70.0点)へ、北海道は8位から25位(69.3点)へ、京都府は9位から32位(68.6点)へ、長崎県は6位から同率32位(68.6点)へ、熊本県は3位から35位(68.4点)へとダウンした。

 このように、観光地のランクダウンが目立っていることがわかる。

 ただし、順位は下がったとはいえ、「幸福度」の47都道府県平均は昨年の69.2点から70.1点へとわずかながら増加している。

「全く幸せではない」は4.1%、「あまり幸せではない」は7.9%で、計12.0%が「幸せではない」と回答しているが、これは、昨年の計13.8%より1.8ポイントも減っている。

「調査時点(2022年5月)では、長期化していたコロナ禍の影響がようやく収まりつつあった。生活面や環境面にも活気や街のにぎわいが戻り始めていたことから、『幸福』という心情的なところにもプラスに働いた。そのため、47都道府県の結果は前年より少し高まったようだ」と田中社長。

 7月になり、新型コロナウイルス感染者数が増加している。コロナ禍において先の見えない状況が続くことにより、今後「幸福度」にどのような影響がもたらされるのだろうか。

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