野良猫への不適切な餌やりを禁止する条例が20日、京都市議会本会議で可決、成立した。7月1日に施行される。条例化の背景には餌やりをめぐるトラブルが各地で相次いでいることがある。一方で、「動物愛護の流れに反する」と反対の声もある。
条例では、野良猫など、飼い主がいない動物への不適切な給餌(きゅうじ)で、住民の生活環境に支障が生じた場合は、餌をやった人に対して勧告・命令を行い、命令違反の場合は10月1日から5万円以下の過料を科す。
京都市には今年度、鳴き声や臭いなどの猫に関する744件の苦情が寄せられた(2月末現在)。昨年12月から今年1月まで条例案のパブリックコメントを募集したところ、約3千件の意見が寄せられ、2千件以上が「虐待にあたる」「京都のイメージダウン」などと反対だった。