ダイハツ工業は来年1~3月に、全面改良して13日に売り出した軽自動車ムーヴの大規模な試乗会を全国で開く。30万人の来場をめざし、抽選でうち10万人に3千円分の金券(クオカード)を贈るなど、異例の集客策をとる。テレビCMなどの宣伝にも10億円かける。市場が9月のエコカー補助金の終了で冷え込むなか、消費者を振り向かせようと必死だ。
年度末の1~3月は、新生活が始まる4月に向け自動車の需要が盛り上がる時期。ダイハツの販売会社が全国に持つ669(今年6月末)の直販店を軸に、新型ムーヴの乗り心地を実感してもらう形になるとみられる。
ダイハツの10月の受注台数は前年同期の8割強、11月も同87%にとどまった。神尾克幸副社長は「11月は前年同期の90%を超えると見ていたので、少し足りない」と語り、予想よりも補助金打ち切りの影響が強く出ているとの見方を示した。