釣り人目撃 仙台港にクジラ? 餌追いかけて迷い込みか

仙台市宮城野区の仙台港フェリーターミナル付近で7日午前7時40分ごろ、クジラが迷い込んでいると、釣り人が仙台東署や宮城海上保安部(塩釜)に通報した。東署員や海保職員が現場に駆け付けたが、クジラは確認できなかった。
 海保によると、クジラらしきものが目撃されたのは、仙台港の最奥部の中央公園前の海上。岸壁で朝から釣りをしていた数人が見たという。
 釣り人の話を総合すると、体長は4~5メートル。長さ1メートルから1.5メートルの丸みを帯びた黒い背中が海面に現れ、浮いたり沈んだりを繰り返した。弱っている様子はなく、約20分間ゆったりと泳いだ後、姿が見えなくなったという。
 仙台港岸壁では現在、イワシが釣れて日中は多くの釣り人でにぎわう。
 宮城野区の土田勲さん(71)は「17年間ほぼ毎日、仙台港で釣りをしているがクジラを見たのは初めて」とびっくり。ほかの釣り人は「イワシを追いかけて迷い込んだのかもしれない。クジラが釣れたらびっくりするかも」と話した。
 宮城県仙台塩釜港湾事務所によると、この数年、仙台港でクジラが目撃されたとの情報は聞いたことがないという。
 マリンピア松島水族館によると、仙台湾周辺では年に数件、クジラの目撃例がある。目撃された大きさからすると、沿岸部に多く生息しているコビレゴンドウクジラやツチクジラの可能性があるという。

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