銅鏡抱えた人骨出土 木棺墓、豪族埋葬か 仙台・六反田遺跡

仙台市教委は10日、太白区大野田の六反田遺跡で、6世紀後半の木棺墓から人骨と銅鏡、土師(はじ)器のつぼが出土したと発表した。同じ墓ではこれまで、管玉とガラス小玉も見つかっている。市内で古墳時代の副葬品がまとまって出土するのは珍しく、市教委は「当時の埋葬方法を知る上で貴重な発見だ」と話している。
 木棺は長さ約3メートル、幅約70センチで、木は朽ちて粘土状になって残っていた。人骨は1体分で男性とみられ、手を組んで銅鏡を抱え、ひざを折り曲げたような姿で埋葬されていた。
 墓の規模から地域の豪族だったと推測される。今後、年齢などを詳しく調査する。
 銅鏡は直径9センチで、古墳時代の出土品としては市内で4例目。つぼは高さが約30センチで、頭部付近の穴から見つかった。皿状のふたがされていて、少量の土が入っていた以外、中は空だった。形状から年代を絞り込むことができたという。
 市教委は13日午前10時半から、現地で遺跡見学会を開く。連絡先は市教委文化財課富沢駅周辺発掘調査事務所022(308)3982。

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